外傷の手当て

外傷の手当て

骨折等の処置

骨折とは

外力の作用が強くて骨組織の生理的連続性が部分的あるいは完全に断たれた状態を言います。 骨折の状況により、皮下骨折(単純骨折)、開放骨折(皮膚が骨折により損傷を受け、 骨が皮膚から外に出ているもの、ときに複雑骨折ともいう)に分類されます。
症状としては、疼痛(痛み)・変形および転位・異常可動性・軋轢音(あつれきおん)・腫脹(腫れ) および皮下出血などがあります。
骨折を起こすと皮膚損傷・感染・神経損傷・血管損傷・脂肪塞栓・内臓損傷なども起こす危険性が出てきます。

副子固定の目的

副子とは骨折や脱臼などで患部に添えて固定する機材の総称で、その目的としては、安静にして痛みを軽減することと、症状の悪化を防ぐことです。
副子使用の目的は固定ですから、特別な医療器具を使わねばならない理由はなく身近にある、 割り箸・木の板・杖・定規・ダンボール・週刊誌など臨機応変に利用してください。

固定するときの注意

固定をおこなうときには次のことに注意してください

  1. 傷病者を不用意に移動させたり、動かさず傷病者の姿勢も変えないで固定をします。
  2. 損傷部位に触れて無用な痛みを与えたり、不安感を与えないようにします。
  3. 大出血や意識障害などの直接生命にかかわるような症状があるときは、これらに対する応急手当を優先します。
  4. 骨折の疑いがあるときは、骨折があるものとして扱います。
  5. 開放性骨折は、傷口を滅菌ガーゼ等で被覆した後に固定します。
    皮膚から出ている骨は、触れたり、動かしたり、戻してはいけません。
  6. 固定は、骨折部の上下関節が動かないように固定します。

固定方法例

雑誌を利用した固定

骨折が疑われたとき、身のまわりにあるものでも固定ができます。

雑誌を用いるときはB5サイズ以上のものを用いるようにします。

前腕部の固定

板等を利用した固定

原則として固定する部位より長く幅のあるものを用い両側から挟み固定します。

バット等により固定

固定物が1つしかない場合、足の間に毛布など置き両足を縛り固定してください。

(1) (2) (3) (4)の順で固定を行ってください(×は負傷部位です)

ダンボールを利用した固定

原則として固定する部位より長く幅のあるものを用います。

強度が弱いときは、重ねて使用します。この後、出来れば雑誌のときと同じように手を首から吊るようにして下さい。

このページに関するお問い合わせ

電話アイコン消防本部救急課:048-597-2119